ランニングシューズのローテーション:2足を交互に履くと何が変わる?
💡 要点まとめ
✅ シューズを2足以上併用したランナーは、22週間でケガのリスクが約39%低くなりました
✅ ただ観察研究なので、シューズのおかげと断定はできません
✅ 快適に走れる2足を用途別に交互に履き、足ごとの距離を別々に記録しましょう
「シューズは1足をすり減るまで履くもの」と聞いたことはありませんか? でも走ることに慣れてくると、2足を交互に履くランナーが目に入って、本当に効果があるのか気になってきますよね。この記事はシューズのローテーションが気になるランナー向けに、研究でわかっている効果と限界、実際の組み方をまとめました。
1. シューズのローテーションでケガは本当に減る?
よく引用される研究は、Malisouxらが2015年にScandinavian Journal of Medicine and Science in Sportsで発表した論文です。趣味のランナー264人が22週間、走った回数とケガをオンラインで記録しました。約3分の1にあたる87人が、1回以上ケガをしています。

結果は下の表のとおりです。2足以上を併用したランナーはハザード比が0.61で、1足だけのランナーよりリスクが約39%低くなりました。
| 確認した要素 | ハザード比 | 読み方 |
|---|---|---|
| 2足以上を併用 | 0.61 | リスク低い |
| 過去のケガ | 1.72 | リスク高い |
| 1回の距離が長い | 0.80 | リスク低い |
| 他の運動の時間が多い | 0.85 | リスク低い |
ただし、これはランダム化試験ではなく観察研究です。ランニング指導サイトのRunnersConnectも、ローテーションをするランナーはもともとケガに気をつけていた可能性があると指摘しています。だから正確には「交互に履くとケガが減る」ではなく、「交互に履くランナーはケガが少なかった」です。
相関と因果は別ものですよ。数字は目安にして、まず足が楽かどうかを大事にしましょう!
2. 2足を交互に履くと、なぜ役立つかもしれない?
研究者は、シューズや他の運動で変化をつけると足や脚にかかる負荷が少しずつ変わり、同じ部位に同じ負担が積み重なるのを避けられるのではないかと説明しています。これは仮説で、何が効いているのかはこの研究だけではわかりません。

よく聞く説明の中には、根拠が弱いものもあります。下の表で整理しました。
| よくある説明 | 根拠 | ひとことで |
|---|---|---|
| 負荷が分散してケガ減 | 仮説 | 観察研究1本 |
| 休ませるとフォームが回復 | 弱い | 24〜48時間でも回復せず |
| シューズが長持ち | 意見が分かれる | 総距離は同じ |
| 用途別で快適 | 体験談 | 個人差が大きい |
RunnersConnectは、1985年のCookらの研究で、シューズのクッションが24時間や48時間休ませても回復しなかったと紹介しています。一方、Marathon Handbookは同じシューズを24〜48時間休ませるよう勧めています。意見が分かれるので、「休ませて長持ちさせる」という理由だけで2足目を買う必要はありません。
📌 参考
RunnersConnectによると、2足を併用しても、1足ずつ順番に履く場合と寿命はほぼ同じで、初期費用だけ高くなります。買い替えの目安として約400マイル(約640km)を紹介していますが、シューズによって違うので、ソールのすり減りやクッション感も一緒に確認しましょう。選び方は初心者向けランニングシューズの選び方も参考にしてください。
3. ローテーションはどう組めばいい?
始めるなら2足で十分です。Marathon Handbookは、交互に履ける2足があればそれでローテーションだと説明し、用途で分けるとさらに良いとしています。RunnersConnectは、違うモデルの2足を交互に履くほうが効果が大きいかもしれないと見ています。
- 2足: クッションのあるデイリーシューズ(A)と、軽くて反発のある1足(B)を組み合わせます。
- 3足: イージーラン・ロング走用のデイリー、テンポ・インターバル用のスピード系、レース用に分けます。
- 欲張らない: 快適に走れるシューズだけをローテーションに入れます。
- 新しい足はゆっくり: 最初は短いイージーランだけで試します。
最初は、すでに履き慣れた快適な1足を残し、2足目だけ違うモデルを足すのが無難です。カーボンシューズのような特殊な1足を入れたいなら、先にカーボンシューズのガイドを読んでみてください。
⚠️ 注意
新しいシューズを履いて、スネ・ひざ・アキレス腱・足の裏にいつもと違う痛みが出たら、すぐそのシューズをやめて元の1足に戻しましょう。体重をかけられない痛みや、腫れ・熱感が続くときは、整形外科やスポーツ医学科を受診してください。ケガ予防の基本はランニング障害予防ガイドでも確認できます。
足ごとの距離は、記憶に頼らず書き留めておくと楽です。Wittizアプリで今週の走る回数の目標を立て、記録で日ごとの距離を確認してみましょう。どのシューズを履いた日かをカレンダーやメモにA・Bだけ書いておけば、足ごとの累計距離をかんたんに足し算できますし、目標を達成するたびに貯まるゼリーでムーンティを着せ替える楽しみも一緒に増えていきます。
シューズが変わると気分も新しくなりますよ。今日はどの1足で出かけましょうか?
よくある質問(FAQ)
ランニングシューズのローテーションは必ずやるべき?
必ずではありません。研究は観察結果の1つなので、シューズが原因とは断定できません。1足で快適に走れているならそのままで大丈夫で、気になったら2足目を足してみてください。
ランニングシューズは何足あればいい?
研究が扱ったのは2足以上の併用です。多くのランニングサイトは2〜3足を紹介していますが、決まった正解の数はありません。費用と置き場所も考えて、快適に走れる数だけ持てば十分です。
同じランニングシューズを毎日履いてもいい?
いけないという確かな根拠はありません。ただ、併用はケガのリスクが低いランナーと一緒に観察されたので、いつもの1足に違和感が出てきたら、他の1足と交互に履くのも手です。痛みが続くときは走るのを休んで受診してください。
まとめ
シューズのローテーションは正解というより、自分の足に合う選択肢をもう1つ持つことです。
今週は、今履いている1足に快適な2足目を足して、1回でも交互に履いてみましょう。走った日はAかBをメモして、ムーンティも隣でいっしょに走りますよ!
ウィティーズアプリで直接体験してみてください!

参考資料
- Malisoux L, Ramesh J, Mann R, Seil R, Urhausen A, Theisen D. (2015). Can parallel use of different running shoes decrease running-related injury risk? Scandinavian Journal of Medicine and Science in Sports
- RunnersConnect. Does Rotating Your Shoes Reduce Your Risk of Running Injuries?
- Marathon Handbook. Running Shoe Rotation
この記事はWittizチームが作成しており、アプリに関する内容が含まれています。足・ひざ・スネに痛みがある方やケガの経験がある方は、無理をせず、必ず専門の医療スタッフにご相談ください。

